こだわりの栽培方法
当園では、ブルーベリーを「ど根性栽培」という栽培方法で育てています。
「ど根性栽培」とは、千葉県木更津市の「エザワフルーツランド」の江澤貞雄さんが提唱する栽培方法です。
この栽培方法は、教科書に載っているような昔から常識とされて
いる栽培方法とは異なります。
江澤さんは、これまでの栽培経験からブルーベリーの本当の姿を
次のように捉えたため、この栽培方法を提唱したそうです。
【江澤さんの考えるブルーベリーの本当の姿】
①ブルーベリーは水を好むのではなく、乾燥を嫌う。
水をやり過ぎると、根腐れを起こして枯れてしまう。
株本さえ乾燥させなければなかなか枯れることはない。
②酸性土壌を好むが、それ以上に水はけのよい土を好む。
ブルーベリーは停滞水にとても弱く、通気性が重要である。
【ど根性栽培】
①植え床にピートモスを使用せず、硫黄粉を入れ、土壌pHの調整を行う。
(ハイブッシュ系にはピートモスを少量入れる)
※当園の土壌はアロフェン質黒ボク土であることや、スギナが生えていたことから、酸性土壌であ
る可能性が高いことが予想されたため、硫黄粉は施用していません。
②頻繁な潅水はしない。
植え付け時に潅水を一切しなけれければ、自ら根を深く張るため、枯れない。
※当園では、潅水しない代わりに、有機物マルチ(選定枝牛糞堆肥、腐葉土、稲わら等)を行い、水
分の蒸散を防いでいます。また、排水性を良くするため、高畝にしてから植え付けました。
③肥料は少量の油かすのみ施用する。
当園では、化学肥料は使用せず、有機物施用のみ行っています。
<有機物>
・剪定枝牛糞堆肥(野田市堆肥センター)
・純正菜種油かす(日清オイリオ)
※植え付け時のみ、土壌pH調整のため、土壌改良資材(ダーウィン:硫酸カルシウム系特殊肥料)を
施用しております。
<有機物施用をする理由>
①ブルーベリーの根に共生し、養分の吸収の手助けをしてくれるエリコイド菌根菌が増加しやすい
土壌環境を壊さないようにするため
②ブルーベリーが好む窒素(アンモニア態窒素や可給態窒素)が豊富になるため。
③土壌微生物が増えることで、土壌の団粒構造が形成され、保水性、排水性、CEC(保肥力)が高ま
るため。
このように「ど根性栽培」は、ピートモスと潅水と化成肥料で人工的に甘やかして育てるのではなく、なるべくその土地の土に根を張らせ、ブルーベリー自身の力で育てる方法です。
甘やかされず、たくましく育ったブルーベリーは、自力で地中に水を求めて根を深く張るため、本来30㎝程度しか伸びない根も1mまで伸びます。
そして、根が大きくなった分だけ樹も大きくなるため、太陽の光をたくさん吸収することができ、美味しい実をたわわに付けることができます。
また、潅水が少ないため、糖度が高くなり、甘くておいしいブルーベリーを味わうことができるようになります。
以上、当園でのブルーベリーの栽培法の紹介でした!
ありがとうございました。


